錦織圭選手が2025年5月19日、スイスで開催されているジュネーヴオープン(ATP250)の1回戦で、中国の若手有望株シュン・ティエン選手と対戦し、見事に逆転勝利を収めました!
試合は第1セットを落としながらも、第2セット、第3セットを奪取する素晴らしい粘りを見せ、最終的に3-6, 6-3, 6-2のスコアで勝利を掴みました。これで錦織選手は2回戦進出を決め、次なる戦いへと駒を進めることになります。
この記事では、錦織圭選手vsティエン選手の試合内容を詳しく振り返りながら、錦織選手がどのように逆転勝利を収めたのか、その全貌をお伝えします。また、次戦の展望や現在の錦織選手の調子についても触れていきますので、ぜひ最後までご覧ください!
ティエン選手とは?19歳の中国期待の星
まずは、錦織圭選手と対戦したティエン選手について簡単にご紹介しましょう。シュン・ティエン(Shang Juncheng)選手は2005年生まれの19歳。中国テニス界の期待の星として注目を集めている若手選手です。
ティエン選手は左利きのプレーヤーで、両手バックハンドを操る現代的なスタイルの選手。特に両手バックハンドの安定感と攻撃力には定評があり、若手ながらも世界のトッププレーヤーたちを脅かす存在となっています。
スマッシュ誌の2025年6月号では、「次代の王者は俺だ!ヤングパワーの超絶テクに迫る」という特集の中で、ティエン選手の両手バックハンドが特に取り上げられていました。その技術力の高さは、若手の中でも一際目を引くものがあるようです。
今回の錦織選手との対戦前には、すでにツアーでの実績も積み重ねており、若手ながらも侮れない実力を持った選手として錦織選手も警戒していたことでしょう。
錦織圭選手との対戦前の成績
今回のジュネーヴオープンでの対戦は、錦織圭選手とティエン選手の初対決となりました。ティエン選手は19歳という若さながら、すでに世界の舞台で活躍を始めており、今回の対戦前には「若手の台頭が著しい現代テニス界で、ベテラン錦織選手がどこまで通用するか」という見方もありました。
ティエン選手は左利きという特性を生かした独特のサーブと、両手バックハンドの安定感が持ち味。特に両手バックハンドについては、スマッシュ誌の特集でも「シャン・ジュンチェンの両手バックハンド」として取り上げられるほどの評価を受けています。
若さゆえの体力と、勢いのあるプレースタイルで、錦織選手にとっては厄介な相手だったことは間違いありません。
第1セット:錦織圭、苦しい立ち上がりで先取されるも…
試合は錦織圭選手のサービスゲームからスタートしました。第1セットの立ち上がりから、錦織選手はリズムを掴みきれない様子が見られました。
第1ゲーム、錦織選手は自身のサービスゲームを落としてしまいます。早くもブレークを許してしまった錦織選手。続く第2ゲームでもリターンゲームを取れず、0-2と苦しい展開になりました。
その後も錦織選手は自分のリズムを作れず、ティエン選手の左利きからの鋭いサーブと、安定した両手バックハンドに翻弄される場面が目立ちました。特に錦織選手のフォアハンドからのミスが目立ち、得意のショットが武器にならない苦しい展開が続きます。
結局、第1セットは3-6でティエン選手に先取されてしまいました。
錦織選手の第1セットの課題
第1セットで錦織選手が苦戦した要因はいくつか考えられます。まず、ティエン選手の左利きからのサーブに対応しきれていなかったこと。特にアドコートからのワイドへのサーブに苦戦していました。
また、錦織選手自身のファーストサーブの確率が低く、セカンドサーブを攻められる場面が多かったことも響きました。
さらに、得意のフォアハンドからのミスが目立ち、攻撃的なショットを仕掛けても決め切れないという状況が続いていました。
この試合、どうなるんだろう…?
第2セット:錦織圭、徐々に調子を上げ試合の流れを変える
第1セットを落とした錦織圭選手でしたが、第2セットに入ると徐々に自分のテニスを取り戻し始めます。第2セット序盤、錦織選手のサーブの精度が上がり始め、自身のサービスゲームをキープできるようになりました。
特に注目すべきは第3ゲーム。ここで錦織選手は素晴らしいリターンからブレークポイントを獲得し、見事にブレークに成功します! これにより2-1とリードを奪った錦織選手は、その後も安定したプレーを続けました。
錦織選手のフォアハンドの精度も上がり、得意のディープなショットでティエン選手を押し込む場面が増えてきました。また、バックハンドからのクロスショットも冴え始め、ティエン選手のリズムを崩すことに成功しています。
第2セット中盤以降は、両者一進一退の攻防が続きましたが、先にブレークを奪った錦織選手がそのリードを守り切り、6-3で第2セットを奪取しました!
錦織選手の第2セットでの立て直しポイント
第2セットで錦織選手が試合を立て直した要因としては、まずサーブの改善が挙げられます。ファーストサーブの確率が上がり、特にワイドへのサーブの精度が向上したことで、サービスゲームを安定して取れるようになりました。
また、リターンゲームでも積極的に前に出るシーンが増え、ティエン選手のセカンドサーブに対して効果的な攻めができるようになりました。
さらに、フォアハンドのミスが減少し、特にクロスコートへの鋭いショットが決まるようになったことで、主導権を握れるラリーが増えたことも大きなポイントでした。
第2セットを取った錦織選手、このまま勢いに乗って第3セットも取れるでしょうか?
第3セット:錦織圭、完全復活で圧倒的な強さを見せる
第3セットに入ると、錦織圭選手の勢いはさらに増していきます。第1ゲームから積極的なプレーを見せ、ティエン選手のサービスゲームをブレーク! 幸先の良いスタートを切りました。
続く第2ゲームも自身のサーブをキープし、あっという間に2-0とリードを広げます。錦織選手のショットの威力と精度が一段と増し、ティエン選手を圧倒する展開に。
特に錦織選手のバックハンドが冴えわたり、ティエン選手の得意とする両手バックハンドとの打ち合いでも優位に立つ場面が増えてきました。また、要所でのドロップショットも効果的で、若いティエン選手の足を使わせる作戦も功を奏しています。
第3セット中盤、錦織選手はさらにもう一度ブレークを奪取し、4-1とリードを広げました。この時点で試合の流れは完全に錦織選手に傾いていました。
錦織選手の第3セットでの圧倒的な強さ
第3セットでの錦織選手の強さは、まさに圧巻でした。特に注目すべきは以下のポイントです。
まず、サーブの質がさらに向上し、特にティエン選手のバックハンド側を狙ったサーブが効果的でした。ファーストサーブの確率も上がり、簡単にポイントを取れる場面が増えています。
また、フォアハンドの攻撃力が完全に戻り、コートの四隅を鋭く突くショットが次々と決まりました。特にインサイドアウトのフォアハンドは、ティエン選手が対応しきれないほどの威力を発揮していました。
さらに、ネットプレーも積極的に仕掛け、ボレーでポイントを決める場面も増えました。若いティエン選手に対して、経験豊富な錦織選手の試合運びの巧さが光る展開でした。
最終的に第3セットは6-2で錦織選手が奪取し、見事に逆転勝利を収めました!
錦織圭の逆転勝利を支えた3つの要素
錦織圭選手が第1セットを落としながらも見事な逆転勝利を収めた今回の試合。その勝因となった要素を3つ挙げてみましょう。
1. 経験に基づく冷静な試合運び
第1セットを落とした後も、錦織選手は焦ることなく自分のテニスを取り戻すことに集中していました。35歳というベテランの経験が、19歳の若手選手との対戦で大きな武器となりました。
特に第2セット以降は、相手の弱点を的確に突くショット選択や、重要ポイントでの冷静なプレーが光りました。ティエン選手の左利きという特性を見極め、対応策を試合の中で見つけ出した点も、経験豊富な錦織選手ならではの強みでした。
私自身、錦織選手のこういった試合での立ち回りには毎回感心させられます。苦しい場面でも冷静さを失わず、一歩一歩自分のテニスを取り戻していく姿勢は、まさにプロフェッショナルそのものですよね。
2. サーブとリターンの調整力
第1セットではティエン選手の左利きからのサーブに苦戦していた錦織選手ですが、第2セット以降は見事に対応策を見出しました。特にリターンの立ち位置を調整し、ティエン選手のワイドへのサーブに対して効果的に返せるようになった点が大きかったです。
また、自身のサーブも第2セット以降は精度が上がり、特にティエン選手のバックハンド側を狙ったサーブが効果的でした。ファーストサーブの確率も上がり、楽にポイントを取れる場面が増えたことで、体力の消耗も抑えられたと思います。
サーブとリターン、テニスの基本となる部分での調整力が、この試合での逆転勝利を支えた大きな要素だったと言えるでしょう。
3. 体力管理と集中力の持続
35歳という年齢を考えると、3セットマッチでの体力管理は非常に重要です。錦織選手は第1セットを落とした後も、無理に体力を使うことなく、効率的なプレーで徐々に試合の主導権を握っていきました。
特に第3セットでは、若いティエン選手を走らせるドロップショットを効果的に使い、相手の体力を奪う作戦も見事でした。また、重要ポイントでの集中力も素晴らしく、ブレークポイントやゲームポイントでの決断力は流石の一言です。
長いキャリアの中で培った体力管理と集中力の持続が、今回の逆転勝利の重要な要素だったと言えるでしょう。
あなたも錦織選手のような試合運びを目指したいと思いませんか?
次戦の展望と錦織圭の今後
ティエン選手との激闘を制した錦織圭選手は、ジュネーヴオープンの2回戦に進出しました。次戦の相手や展望について見ていきましょう。
2回戦の対戦相手と見どころ
残念ながら現時点では、錦織選手の2回戦の対戦相手は確定していません。ジュネーヴオープンのドロー(トーナメント表)によると、シード選手との対戦になる可能性が高いでしょう。
いずれにせよ、今回のティエン戦で見せた第2セット以降の素晴らしいテニスを継続できれば、次戦でも十分に勝機があると言えます。特にサーブの調子が上がってきたことは、次戦に向けての大きな希望となるでしょう。
また、クレーコートでの戦いということで、錦織選手の得意とするグラウンドストロークの精度が試合の鍵を握ることになりそうです。
全仏オープンに向けての調整
今回のジュネーヴオープンは、5月末から始まる全仏オープンの前哨戦としての位置づけも持っています。錦織選手にとっては、グランドスラムに向けての調整の場でもあるわけです。
今回のティエン戦では、第1セットこそ苦戦したものの、第2セット以降は素晴らしいテニスを披露した錦織選手。この調子で次戦、そして全仏オープンに向けて調子を上げていければ、グランドスラムでも好成績を残せる可能性は十分にあるでしょう。
特に今回の試合で見せた、苦しい状況からの立て直し能力は、5セットマッチとなるグランドスラムでは大きな武器となります。錦織選手の全仏オープンでの活躍にも、ぜひ注目していきたいですね。
錦織圭の世界ランキングへの影響
現在、錦織圭選手の世界ランキングは64位(2025年5月時点)となっています。今回のジュネーヴオープンでの勝利は、ランキングポイントの獲得という意味でも重要です。
ATP250大会であるジュネーヴオープンでは、1回戦勝利で20ポイント、2回戦勝利でさらに25ポイントが加算されます。今後の試合結果次第では、さらなるポイント獲得も期待できるでしょう。
錦織選手は怪我からの復帰後、着実にランキングを上げてきています。今後も安定した結果を残していくことで、シード権獲得を目指していくことになるでしょう。
あなたは錦織選手の今後の活躍をどう予想しますか?
まとめ:錦織圭、19歳の新星を下し貫禄の逆転勝利
今回のジュネーヴオープン1回戦、錦織圭選手は中国の新星シュン・ティエン選手と対戦し、第1セットを落としながらも3-6, 6-3, 6-2の逆転勝利を収めました。
第1セットこそティエン選手の左利きからのサーブや安定した両手バックハンドに苦戦した錦織選手でしたが、第2セット以降は徐々に自分のテニスを取り戻し、最終的には圧倒的な強さを見せつけました。
特に経験に基づく冷静な試合運び、サーブとリターンの調整力、そして体力管理と集中力の持続が、今回の逆転勝利の大きな要因となりました。
35歳というベテランの域に入った錦織選手ですが、今回の試合では19歳の若手選手相手に、経験と技術の差を見せつける素晴らしいテニスを披露してくれました。特に第3セットでの圧倒的な強さは、まだまだ錦織選手の実力が健在であることを証明するものでした。
今後は2回戦、そして5月末からの全仏オープンに向けて、さらなる調整と活躍が期待されます。錦織選手の世界ランキングも、今後の試合結果次第でさらに上昇する可能性があります。
日本を代表するテニスプレーヤーとして、今後も錦織圭選手の活躍から目が離せません。次戦、そして全仏オープンでの錦織選手の戦いにも、ぜひ注目していきましょう!
錦織選手の素晴らしい逆転勝利に、あなたも勇気づけられましたか?